失業手当・住民税・国保・貯金の推移を1分で見える化

退職前にやることチェックリスト(お金編)
——退職月の選び方で手取りが変わる【2026年版】

公開日:2026年7月14日 | この記事は2026年7月時点の制度に基づいています

退職は「決めてから考える」と損をすることが多いイベントです。同じ会社を同じ理由で辞めるのでも、準備の有無と退職月の選び方で、手元に残るお金が数十万円変わることがあります。この記事では、退職届を出す前に確認しておきたいお金の7項目をチェックリスト形式でまとめました。

チェックリスト(全7項目)
  1. 生活費の把握と「もつ月数」の計算
  2. 退職理由の確認(自己都合か会社都合か)
  3. 退職月の選び方(住民税・ボーナス)
  4. 有給休暇の残日数確認
  5. 健康保険の2つの選択肢の見積もり
  6. 審査が必要な契約は在職中に
  7. 会社から受け取る書類の確認

1. 毎月の生活費を把握して「貯金がもつ月数」を計算する

最初にやるべきはこれです。退職後は給与収入がなくなる一方で、これまで給与から天引きされていた住民税・健康保険料・年金が自分宛てに請求されるようになります。単身でも月5〜7万円程度の固定請求が上乗せされるケースは珍しくありません。

「生活費×月数」だけで見積もると、実際より2〜3割楽観的な計算になりがちです。失業手当の入金タイミングと税・保険料の支払いまで含めた「本当の収支」で考えましょう。

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2. 自分の退職理由が「自己都合」か「会社都合」かを確認する

失業手当は、退職理由によって受け取れる条件が大きく変わります。

自己都合会社都合(特定受給資格者)
給付開始待期7日+給付制限1ヶ月待期7日のみ
給付日数90〜150日90〜330日
国保の軽減なしあり(前年所得を30%として計算)

注意したいのは、形式上は自己都合でも「会社都合相当」と認定されるケースがあることです。退職前の残業が長時間に及んでいた、賃金の未払いがあった、ハラスメントを受けていた、退職を促された——こうした事情があれば、ハローワークで「特定受給資格者」として扱われる可能性があります。タイムカードや給与明細、やり取りの記録は退職前に手元に確保しておきましょう。

3. 退職月を選べるなら「住民税」と「ボーナス」を考える

1〜5月退職は住民税の一括徴収に注意

住民税は前年の所得に対して翌年6月〜翌々年5月に支払う後払いの税金です。1〜5月に退職すると、5月までの残額が最後の給与や退職金から原則一括で天引きされます。最終月の手取りが想定より数万〜十数万円少なくなることがあるため、最後の給与をあてにした資金計画は危険です。

ボーナスの支給日と査定期間

就業規則の賞与規定を確認しましょう。「支給日在籍要件」がある会社では、支給日の前日に退職するとボーナスは1円も出ません。支給日直後の退職に比べて、数十万円の差になります。円満退職の観点からも、退職の意思表示のタイミングは賞与支給後が無難です。

4. 有給休暇の残日数を確認する

残った有給休暇は退職日までに消化するのが原則です(会社によっては買い取り制度もあります)。有給消化中も給与・社会保険は通常どおりなので、「最終出社日→有給消化→退職日」と組めば、実質的な無収入期間を短縮できます。残日数は給与明細や人事システムで確認し、退職交渉の際に消化スケジュールもセットで合意しておきましょう。

5. 健康保険は「任意継続」と「国保」の2択——退職前に両方見積もる

退職後の健康保険は主に2つの選択肢があります。

どちらが安いかは前年収入・家族構成・お住まいの市区町村によって変わります。任意継続の申込期限は退職日の翌日から20日以内と短いため、退職前に健保組合と市区町村の両方で見積もりを取っておくのが確実です。扶養家族が多い人は、家族分の保険料がかからない任意継続が有利になりやすい傾向があります。

6. クレジットカード・ローン・引っ越しは在職中に

クレジットカードの新規作成、住宅ローンや自動車ローンの審査、賃貸物件の入居審査は、いずれも「安定収入」が前提です。退職後は審査に通りにくくなるため、予定があるなら在職中に済ませておきましょう。特に引っ越しを伴う転職・退職では、契約者の勤務先欄をどう書くかで詰まるケースが多発します。

7. 会社から受け取る書類を確認する

退職時・退職後に会社から受け取る書類はこの5点です。もらい忘れると各種手続きが止まります。

退職の挨拶よりも書類の確認を。「離職票はいつ届きますか」「資格喪失証明書は発行してもらえますか」の2つは、最終出社日までに総務・人事へ必ず確認しておきましょう。
この記事は2026年7月時点の制度に基づく一般的な解説です。賞与・有給の扱いは会社の就業規則により、保険料・税額はお住まいの市区町村により異なります。